今から10年くらい前のお話です。
学生時代は、大学のそばで下宿していました。
そして学生時代は、3年間コンビニでバイトしていました。
時間帯は、朝6時から9時までの3時間。週5日くらい入っていたと思います。
僕が働いていたコンビニは、住宅地の近くにあるお店でした。
なので、早朝に来るお客さんは、通勤前のサラリーマンか、新聞配達終わりのおばちゃん、もしくは徹夜明けの学生でした。
お客さんの顔ぶれは、大体同じです。
そして、購入していくものも大体同じです。
毎日、来るおっちゃんがいました。
そのおっちゃんは、ショートポープ2箱と缶コーヒーを毎朝買っていきます。
ある日のことです。
その日もおっちゃんが、来店しました。
僕は、店に入ってくるレジに来るまでに、タバコの棚からショートホープを2箱取って、レジで待っていました。缶コーヒーを持ってきたおっちゃんに、
「おはようございます」と挨拶をして、タバコを出すと、少し照れくさそうに、
「今日は、1箱にしとこうかなと思ったけど、にーちゃんが出してくれたからやっぱ2箱買って行くわ」
と言って買って行ってくれました。バイトながら、その言葉がとても嬉しかったことを今でも覚えています。
バイト最後の日、そのおっちゃんに「今年で、大学卒業するので、今日でバイト終わりなんですよ」と伝えると、「そうかぁー。寂しくなるなぁー、社会人になっても頑張れよ。」と言ってもらいました。
これが僕とコンビニの話です。
卒業後、1年もしないうちにバイトしていたコンビニはつぶれてしまいましたが、僕の中ではいつまでも記憶に残っている思い出です。
今日も読んでいただきまして、ありがとうございました。