5歳の娘が、好きな「ねずみくんシリーズ」。
作:なかえよしを 絵:上野紀子コンビの40周年を越えるロングセラーシリーズです。
先日、図書館へ行った時に借りたようです。
昨日は、仕事から早く帰ったので、寝る前に本を読みました。一緒に寝る時は、一冊本を読んで寝るのが我が家のルールとなっています。
そこで、娘が読んでほしいと持ってきたのが、この本です。
『ねずみくんのきもち』
2007年の作品なので、
比較的新しいものとなります。
共感が生み出すストーリー
主人公のねずみくん。
小さくて臆病で失敗ばかりするねずみです。
ねずみくんは、公園のブランコに乗りながら、大好きな友達であり彼女である、ねみちゃんを待っています。
そこに来たのは、いじわるねこくん。
ねこくんは、ブランコに乗りたいからねずみくんをどかして自分がブランコで遊びます。
それに落ち込むねずみくん。
自分の情けなさにめそめそしていました。
今まで読んで来たねずみくんシリーズでは、ここからねこくんに反撃してめでたしとなるような展開です。トムとジェリーのような感じで締めくくられた作品も実際にあります。
ところが、『ねずみくんのきもち』は全く違う展開となります。
ふくろうさんが教えてくれた
めそめそしていたねずみくんの所に、ふくろうさんが舞い降りて来ます。
ねずみくんまたなにをめそめそ
してるんだい
ねずみくんは、ねこくんにいじわるされたことを伝えます。すると、ふくろうさんは、こう言うのです。
ねこくんは きっと いちばん 大切なものを
わすれてしまっているんだね。
ねずみくんは考えます。
「いちばん大切なものってなんだろう?」
ふくろうさんは、答えます。
大切なのは あいてのことを
考えることなんだよ
それを 思いやりっていうんだ
すると、ねずみくんはこう言います。
思いやりかぁ ねこくんには
思いやるおともだちが
いないのかなぁ
かわいそうだなぁ
自分にいじわるをしてくるねこくんのことを心配すねずみくん。どこまでも、相手のことを考える姿に感動しました。
自分から優しくするねずみくん、ラストはそんな優しさから生まれたエンディングを象徴すイラストで、このお話は締めくくられています。
人生の指南書
ふくろうさんは、ねずみくんをモデルとして、正しい生き方を示しています。これは、子どもだけでなく、大人にとっても道標となるものです。
娘に読みながら、グイグイこの本の世界に引き込まれてしまいました。
素晴らしい本に出会えたので、早速今日の道徳の時間に、クラスの子どもたちにこの本を読んで紹介しました。
素晴らしい本に出会わせてくれた娘に感謝、
読み聞かせを聞いてくれたクラスの子どもたちにも感謝です。
そして、今日も読んでくださってありがとうございます。
おまけ
クリスマスプレゼントを選ぶ時期ですよね。
お子さんへのプレゼントにぴったりな本だと思います。優しい心を育てる1冊となりますよ。