春休みに入りました。
年度末の仕事、そして年度初めの仕事。
春休みは、忙しい時期ですが普段よりは時間に余裕があります。本を通して、学びを深めたいと思います。今日読んだ本は、こちらです。
石山アンジュ著『SHARE LIFE』
この本を読んで、僕は3つのことを考えました。
■ シェアリングエコノミー
「シェア」という言葉。
かつては、マイホームやマイカーなど個人で所有することに価値がありました。
今では、シェアハウスやカーシェアリングなどたくさんのサービスが広がりを見せています。複数の人で分担するという考え。
これは、教育の分野でも同じ流れが起こっています。授業を聞いて、ノートを書いたり、問題を解いたりする授業からグループで考えを出し合い、話し合いをしながら課題を解決していく授業へと変わってきています。
個人の間にあった衝立を取り払い、個人同士が繋がる。そこから新しいコミュニティが生まれていく。
モノや場所、時間や経験や知識などあらゆるものが繋がる時代となってきています。
シェアという考え方が経済・社会の在り方、そして私たちの生き方を変えようとしている。
「豊かさって何だろう?」
シェアライフにより、豊かさに対する考え方が変わると石山さんは、述べています。
モノやお金による豊かさから時間や場所や体験を共有することから得られる経験による豊かさへ。豊かさへの考え方の転換期がきているのだろうと思います。
■ 家族のかたち
「家を所有しない」という考え方。
ライフスタイルや趣味によって家を共有する。
そのような人が集うからこそ、何かあった時も助け合える安心感が生まれる。それが、より充実した生活を過ごすことに繋がる。
ただし、まだ課題もあります。それは、住民票やどこに税金を納めるか、また子どもの学校の問題などなど。解決していく課題は、たくさんあるそうです。今は、まだ「家を所有しない」という考えは、一般的ではないですよね。この考えが、徐々に広がっていけば、行政の問題もクリアになっていくような気がします。
家族のかたちや共生のかたちは、もっと多様であっていい
「子どもは親が育てるべき」から「子どもは社会で育てるもの」へ。
そうなった時に大切なことが2つあると石山さんは、言っています。
- 自分を閉じずに開きつづけられるか
- どこまで他者を自分のことのように受け入れられるか
親だけで子どもを育てるには、限界があります。家庭・学校・地域で子どもを育てる。居場所を作る。学校と家庭以外に自分の居場所を見つけられると、人間関係の幅が広がりますよね。ファミマが、子ども食堂を始めたことをニュースで知りました。
昔は、近所に駄菓子屋さんがあってそこが放課後の集まる場所だった。コンビニが、その役割を担うようになるのは、良いことです。
また、僕が期待するのが公民館です。公民館って、地域に必ずあるものです。今でも僕の近所の公民館では、週に何度か放課後の学習支援をしているようです。公民館が、もっと活用されて子どもも大人も学べる場になること。学び続ける大人の集まりが展開できればと思います。
■ 信頼
ご近所さんで助け合う。
昔から日本人が大切にしてきた考え方です。
経済が発展していく中で、この考え方は希薄になってきました。しかし、平成の大きな災害を通して、やはり近くに住んでいるもの同士で助け合っていくことの大切さを再認識されています。それに加えて、テクノロジーの進化によって、物理的な距離が縮まりました。
テクノロジーに頼る部分と、人としての良心をもって、新しい信頼が、これから広がっていくはずです。
人とつながれば、大丈夫。
これが、ベースとなって個人と個人がつながる。新しいコミュニティが生まれていく。
どこか一つに所属するのではなく、複数のコミュニティに所属することが当たり前になってくるのでは、ないでしょうか。
まとめ
シェアから生まれる新しい豊かさ。
共有するからこそ、「自分は何者か?」と問い続けていく。みんな一緒から、一人ひとりを確立していくことが大切になっていくな。
この本を読んで、自分の生き方を考えさせられました。
今日も読んでくださってありがとうございます。