冬休みに入りました。
休日に読書。
長期休暇になると、読書が加速します。
今回は、森川正樹著『教師のすごい!書く指導』を紹介します。
文章を書くのは、好きですか?
多くの子供は、書くことに対して肯定的ではありません。それは、大人もそうです。学校現場では、事あるごとに感想や振り返り、お礼の手紙などを書く機会があります。大学生になれば、レポートや論文。社会人は、報告書や企画書、プレゼン資料などなど書く機会は、ずっとあります。それなのに、多くの人は書くことに抵抗が非常に強いのです。
それは何故か。
実は、「書く」ということが、系統立てて指導されているわけではないのです。書かせればいい。書く機会は多くあるのですが、意識して指導している教師が稀なのです。それは、教師の自身も指導されて来なかったからです。自分が受けてきていないことをする事は、余程のことがない限りしません。ですので、書く指導がなされないスパイラルが、今も続いています。
そのスパイラルを打ち切れるエッセンスをこの本では、余すことなく記してくれています。その中でも僕が、3学期から取り入れたい3つを紹介します。
付箋の活用
授業で付箋は使いますか?
僕は、かなり使います。
例えば、振り返りを書く時やアイデアを集める時です。付箋の便利なところは、貼り替えができること。アイデアをグループに分ける時には重宝します。
さて、森川先生は付箋をどう活用しているのか、作文を書かせている時に子供たちの作文を見てまわります。その時に何も言わずに付箋を特定の子供の作文へ貼るそうです。
その後、子供たちへ付箋を貼った作文の共通点を考えさせる。そして、貼った理由を伝える。
「書き出しがいい」とか「題名が工夫されている」などその時々で付箋を貼るポイントは違うそうですが、すぐに種明かしをするのではなく、共通点を考えさせるということに重きを置いているそうです。
確かに、自分たちで見つけた事は記憶に残ります。そして、やってみたくなる。それが力になりますよね。
描写
よくある子供の作文。
○○へ行きました。△△をしました。楽しかったです。また行きたいです。
楽しかったです、また行きたいです作文と僕は読んでいます。低学年のうちは、これでもいいのですが、指導しないとずっとこのような文章を書き続けます。
森川先生も、「楽しかった」や「面白かった」をNGワードとして使わず、表現するように指導されているそうです。それを説明するのに、グルメ雑誌やタウン情報誌などの記事を紹介する。確かに、ライターさんは、美味しいという言葉を使わず、その美味しさを表現する。素敵な景色を言葉で説明して、行ってみたいと読者に思わせるプロですもんね。一流に学ぶというわけです。
評価表
自分の書いた文章を自己評価するために、評価表を配布する。意見や引用、文体などの評価項目が意識して書いているかを自分で確認させる目的で評価させるそうです。チェックしてから提出するようにしていても、中々自己チェックはしないのが現状です。評価表を渡すことで、セルフチェックの質は上がるだろうと思います。
まとめ
書く事は、夢を叶えること。
森川先生は、そうおっしゃっています。
正しく、その通りです。
これだけ、文章によって自分を発信できる時代はありません。誰に何を伝えたいのか。
読み手を意識して書く。
型を意識させる。
表現を豊かにする。
書く指導によって、広がる世界は無限大です。
この奥深い世界を僕も追い求めていきます。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。