場面読みが終わり、いよいよ最後の学習活動となります。教科書では、終末の活動として、感想を書くことを勧めています。
でも、「変化」がポイントの物語なら、物語の続きを考えてお話を書かせる方が、子供たちは物語にぐっと入り込めるのではないか。
そう考えて、物語の続きを書く活動を行いました。
どうして、うさぎが喜んでいる?
物語の最後は、このようになっています。
図工の時間にけしてしまった、あのうさぎが、うれぢそうにこちらに手をふっているのを。(中略)
りいこは、夕日にそまりだした空の中で、いつまでも、その手をふりつづけました。
帰っていくバスに、自分が描いて消したうさぎが乗っていて、嬉しそうに手を振っていたのです。ここで、子供たちに質問をしました。
どうして、うさぎが喜んでいると思う?
どんな考えが、出るのか。
僕自身、ワクワクしながら問いました。
「こうだ!」という明確な考えが、僕の中にもなかったんです。子供たちの意見を組み合わせながら、クラスの考えをつくっていきたいという気持ちでした。
問いに対して、様々な意見が挙がりました。
・かぎは、うさぎが落としたものだった。
・うさぎが、かぎに変身していた。
・りいこの気持ちが変化したから、うさぎが現
れた。
・りいこが気づいたから、うさぎが出てきた。
子供たちの意見から考えていくと、
かぎとうさぎが関係がありそう。
うさぎは、りいこの行動に対して喜んでいる。
というところに落ち着きました。りいこ自身が、自分のしてきたことが、実は良かったことだということに気づいた。前回の場面読みの時に出てきた意見に繋がりました。
どんな続きをえがくのか。
最後の場面を意味を考えた後に、物語の続きを書く活動を行いました。
気持ちが変化したりいこは、どんなふうになったでしょう?
夢の中でうさぎに再び会う話やうさぎの絵を描いた時に笑ってきた友達が、誤ってくれて仲良くなる話。また、なんでも積極的に挑戦するようになったりいこをえがいた話など・・・。
子供たちそれぞれが、りいこの未来をえがくお話をつくっていました。
全体をつかみ、場面で深く掘り下げ、終末の意味を考える。この活動と物語の続きを書く活動が、マッチしました。
今日も読んでいただき、ありがとうございます。