眼鏡のカガヤキ☆

眼鏡を通して見えるキラキラした日常をお伝えします。岡山で小学校の先生をしている僕が、授業実践や読んだ本・好きな音楽・子育てについてキラッと輝くことをお伝えするブログです。

ありの行列 その5

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ありの行列の授業も5時間目です。

ようやく、おわりの部分の読み取りとなりました。筆者である大滝さんは、どんな結論を持ってくるのでしょうか。

 

大滝さんの答えは?

このように、においをたどって、えさの所へ行ったり、巣に帰ったりするので、ありの行列ができるというわけです。

これが、大滝さんが出した答えです。

ウィルソンの研究を用いて結論を書いています。実は、この段落の前に同じようなことが書かれてあります。

しかも、そちらの方が内容が詳しい。

なぜ、同じことを繰り返して書くのだろう?

 

子供たちに問いかけました。

子供たちが、出した考えは、大事なことだから繰り返している。はじめに「どうして行列ができるのか?」という問いを立てて、ウィルソンの実験を細かく記し、出た結論。それを受けて、最後に問いに対する答え。繰り返す必要があります。

 

僕は、子供たちに言いました。

「大事なことを繰り返して伝える時は、前よりも短くして、よりポイントを絞る。それを要約と言うんだよ。」

 

説明文というものは、読み手に論理的に内容を伝える文章です。かなり計算された文章構成となっているのです。繰り返すということは、念押し。ここが、大事だから、分かってね。そのように、言っているわけです。

 

だから、要約する力が大事。

そのモデルを示してくれている教材なのです。

ありの行列は。

 

次の活動へ

読み取りが終わり、最後の学習活動は、感想文を書くことです。この話を読んで、初めて知ったことや分かったことを書き出しました。

 

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

 

魔法の行事作文ワークシート(仮)

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遠足や運動会、校外学習など・・・

学校では、行事がある度に作文を書きます。

多くの児童に見られる文章の形式は、これ。

今日は、○○へ行きました。

△△をしました。楽しかったです。また行きたいです。

指導をしないと、ずっとこのままです。

しかし、少し指導をすると、グッと良くなります。指導をするということは、書くことを意識させるのです。テクニックではなく、子供の中にある言葉や感情を拾い上げるようなものです。そう、言葉は子供の中に眠っている外から持ってくるのではなく、内面にあるものを指導という刺激を与えて、出させる。これが、書く指導なのです。

 

それを効果的にできるのが、魔法の行事作文ワークシート(仮)です。内容は、シンプルです。

A4の用紙を配ります。まずは、用紙を折って4分割します。この4マスに書き込んでいきます。単なる下書きメモと違うところは、イラストを描いてセリフで書くところです。そうすることで、楽しみながら書く内容を考えることができるからです。セリフにすることで、自分の気持ちを素直に表現しやすくなります。

 

❶何をした?

左上は、あった出来事を書きます。

(例)春の遠足で、○○公園へ行った。

これも自分のイラストを描いて、吹き出しつけてセリフにするだけで、子供たちの意欲がグッと高まります。

 

❷どうやった(どんなことをした)?

右上は、どんなことをしたのか。または、どんな風にやったのかを書きます。

(例)大きな滑り台を滑って、お弁当を食べた。

ここも自分のイラストを描いて、したことを書き出します。吹き出しの中は、箇条書きでもOKです。どんなことをしたのかが、詳細であるほどいいでしょう。

 

❸どうだった?

左下は、困った事・良かった事を書き出します。困った事と良かった事を書き出すことは、感情の起伏を言語化することになります。

それは、文章の幅を広げ、面白みのある文章へ繋げることになるのです。

 

❹どうしたい?

最後の右下は、次はどうしたいかを書き出します。次に繋げる。もちろん、「また行きたいです。」ではない継続です。この行事が、どう活かせるかを書く。文章を繋げていくことが、文章力のアップになるのです。

 

これで、下書きは完成です。

ここから、もう一工夫を入れると面白くなるのです。それは、次回へ。このフォーマット使えますよ。是非やってみてください。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

ありの行列 その4

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ありの行列の授業、4時間目です。

なかの部分の続きです。

なかの前半では、実験を通して一つの考えが生まれました。それは、ありは地面に道しるべをつけているのではないかということです。考察ですね。

 

この授業は、その考察を深める部分です。

 

別の言葉に置き換える

僕が、授業で大切にしていることの一つに「言葉の感覚を養う」があります。特に、国語の授業では、言葉の意味を問うたり、別の言葉に置き換えたりすることを頻繁に行います。また、似た意味の言葉を比べて、どう感じるかを問うこともあります。なぜなら、授業を通して語彙を増やしたいからです。読書において語彙は増えます。その増えた語彙を共有できるのが、授業です。

この授業では、細かに」をとりあげました。

「どういう意味?別の言葉に置き換えると?」

細かくとか詳しく、そして徹底的という言葉が出てきました。毎時間、何かの言葉を広げていく。地道なことを今年はやっています。

 

徹底的に研究すると

ウイルソンは、アリをよくよく調べるとおしりの所から特別な液を出していることが分かったそうです。その液は、においがある蒸発しやすいという特徴がある。

だから、えさを見つける。においをつけて巣に帰る。においを辿って他のアリも歩く。そのため、えさが多いほど、においが強くなる。

ここでも、考えの進め方を捉えることができます。

 

まとめ

筋道を意識した文章。

短く区切って書くことで、リズムが生まれています。リズムは、読み手を文章に引き込みます。こういう書き方ができるように、3年生でしていこうというメッセージでもありますね。

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

ありの行列その3

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ありの行列、3時間目の授業です。

ここからは、なかの部分。

ウィルソンの実験を読み解いていくことになります。

 

筋道を捉える

この単元の目標の一つである、考えの進め方を捉えることを行う箇所です。なかの部分では、実験の方法が細かく描かれています。

こうやって、こうしたから、こうだった。

次に、こうやって、こうしたから、こうだ。

だから、はたらきありが、地面に道しるべをつけているのではないかと考えた。

 

実験方法及び考えに至るまでの過程が細かく描かれています。これこそが、考えの進め方を捉えることです。小学校3年生に分かるように筋道を立てて書かれてある。子供たちが、お手本とするべき書き方です。

 

文末表現にも注目

①外れていないのです。

②砂糖がなくなるまで続きました。

 

①は、はじめの実験をうけて書かれた一文。

〜のです。これは、客観的かつ驚いているようま印象を受けます。

一方②は、研究を受けて、事実を書いています。ありのままに表現されています。その事実を納得して書いている印象を受けます。

 

このように、文末表現を取り上げることで、子供たちが書く文章が変わってきます。しかも、国語に限らず、理科の観察シートにも活きてくるのです。

 

まとめ

考えの進め方=論理的に説明されている。

授業で、科学読み物に触れる。

論理的に説明されている文章を読むことが楽しい。そこから、図書室で、岩波ジュニア新書などを手に取ってくれる。そこまで、繋げられるような活動を僕は、したいのです。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

 

ありの行列その2

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ありの行列の2時間目です。

前回は、文章構成を掴む授業でした。

全体を掴むからこそ、部分が活きてきます。

今回は、はじめの部分を読みました。

 

問い見つけ!

説明文のはじめに書かれていること、それは問いです。筆者の疑問。それは、文章の柱となる部分です。それをおさえることは、文章理解に大いに役立ちます。

 

さて、ありの行列では、どんな文で疑問が書かれているでしょうか。

 

なぜ、ありの行列ができるのでしょうか。

分かりやすい疑問です。その前に、事実が書いてあります。ありは、物がよく見えない。

だから、筆者は、行列ができる理由を探しているです。

 

その答えは?

問いがあれば、それに対する答えがある。

この文章では、最後の段落にその答えが書いてありました。

 

ありは、においをたどって歩いている。だから、えさの所に行く時や巣に帰る時に行列ができる。

最初に問いを立てて、文章の最後に答えを示す。尾括型の文章です。極端に言えば、最初の問いを確認して、最後を読めば内容が分かる訳です。

 

なかの役割は?

そうなると、「文章の内容を理解するだけなら、間を飛ばしてもいいのか。」ということになります。問いに対する答えだけを見つけるのが、目的であれば、飛ばして読んでもいいでしょう。その方が、時短になります。

 

但し、この単元の目標は違います。

考えの進め方を捉える

これが、目標です。ですので、結論(答え)に至るまでの過程を捉えることが、大事なのです。

そのために、ウィルソンの実験を丁寧に読み解く必要がある。

そのように子供たちに伝えて授業を終えました。

 

単に読むのではなく、目的や目標に沿って文章を読む。教える側が意識しないと、最初から最後まで読めばいいと思ってしまいますよね。

授業を通して、読み方を練習する。一朝一夕では、身につかないことですから、積み重ねが大事ですね。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

ありの行列 その1

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3学期の国語です。

最初の説明文は、ありの行列です。

自分自身も授業を受けた題材です。

文章構成を考える

教科書では、「ありの行列」の学習を通して、2つのことを身につけるように設定されています。それは、考えの進め方を捉えること科学読み物を紹介すことです。

考えの進め方を捉えるために、1時目では文章構成を考えました。

まず、形式段落に分けます。僕が読む声を聴きながら、段落番号を書かせます。読み終えたら、段落を確認します。このお話は、9段落で構成されていました。

 

次は、はじめ・なか・おわりに分けました。

何より大切なことは、自分の考えを持つこと。

本文をもう一度、読んで分けます。自然と、隣の人と、どう分けたのかを確認し合う会話が生まれていたのが嬉しかったです。そして、考えを発表するこの時に、意見が割れている程面白いのです。

 

最後に、段落ごとに何が書かれているのか見つけ出して、まとめる。要約とはいきませんが、段落に何が書いているのか認識する。すると、段落同士のつながりが見えてくるのです。

 

つながりが見えると、どこで分けられるのかが、ハッキリします。まずは、文章の組み立てが、どのようになされているのか俯瞰する。

説明文の授業で大切なことですね。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

表とグラフの良さを学ぼう

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今日から3学期が始りました。

久しぶりの授業は、楽しいですね。

算数の授業を今日はしました。

3学期のスタートは、「表とグラフ」という単元です。ざっくり言うと、表づくりや棒グラフの書き方を学ぶところです。

 

グラフと表の良さは?f:id:meganenokagayaki:20200108000351p:image

今までに学習したグラフを確認した後に、質問を投げかけました。

グラフにすると、何がいいの?

子供の意見は、分かりやすいということ。

それじゃあー、表の場合は?

これまた、分かりやすいという意見です。

グラフと表の分かりやすさは、同じ?違う?

これは、どちらかに挙手させて全員の考えを聞きました。違うという考えが多かったです。

どう違うのか説明を求めると、鋭い意見が出ました。グラフは、棒の長さという見た目で分かる。表は、数値で分かるという結論が出ました。

 

ここでこのようま説明を加えました。

どちらが、いいのかではなく、説明する時により相手に分かりやすく伝わる方を選んだらいい。

 

表づくりで最も大切なこと

グラフと表の良さを話し合った後に、ようやく今日のメインテーマに入りました。

「正しい表を作ろう」をめあてとしました。

正しい表を作るために必要なことは?

それは数を正しく数えることです。

これがなかなか難しい。難しいからこそ練習が必要です。教科書の問題を使って、好きなスポーツを表にまとめました。その後は、クラスの子どもたちに一人ひとりに教科書と同じように好きなスポーツを聞いて、付箋に書いて黒板に貼るように指示しました。全員分が張られた後、これを表にまとめる活動をしました。

自分たちの集計だと、俄然楽しそうに取り組んでいました。どんな科目でも言えることですが、自分ごとに考えさせる工夫をちょっとすることで、学びへのモチベーションが上がりますね。

 

まとめ

最後は、自分のクラスのスポーツ調べの結果確認をして、今日の振り返りをしました。次回は、表の書き方を学びます。

今日も読んでいただき、ありがとうございます。