土曜日の夕暮れ。
Spotifyで音楽を流しながら、ビール片手に社会科の教材研究をしています。
流れてきたのは、Mr.Childrenの「口笛」。
この曲には、思い出があるんだよなぁ。
4月も残り僅かのタイミングでこの曲を聞いたので、思い出について書きます。
時は2000年
ノストラダムスの予言は起こらず、2000年3月に高校を卒業し、4月から大学へ進学しました。確か、4月1日に入学式がありました。その日は、母親と一緒に大学へ行き、部活やサークルからのビラの嵐に辟易しながら帰宅したことを覚えています。そこから、履修登録期間があり、訳もわからず大学へ通った記憶があります。さて、4月ですので歓送迎会の時期です。父親は、3月末から4月上旬にかけて、飲み会に出かけていました。お酒が大好きな父でしたので、迎えに行くこともありました。
3月末の送別会の時には、僕が自転車で近所のスナックへ迎えに行きました。その頃は、いや高校生になってからは、父と話した記憶はあまりありません。その頃特有の感情でしょうか父を避けていたように思います。母に対してもそうだったと思います。
スナックへ行くと、酔っ払っている父。当時は、お酒を飲んで酔っ払っている人が、嫌いでした。「こんな大人になるもんか」と思っていましたが、20年以上経ってそんな大人になっています。
母親から聞いていたお店に到着して、扉を開けるなり、父親が一緒に飲んでいた職場の方々に言いました。
「うちの息子は、自分と違い大学に進学できる。しかも、有名な私立の大学に進学するだ」
僕には、こう言いました。
「大学進学するんだから、ここで1曲歌え。」
訳の分からない理屈ですが、父が僕が大学に進学することを嬉しく思っているように職場の方へ伝えている。それが意外でした。
仕方がないので、当時流行っていMr.Childrenの口笛を歌いました。
だから聴きたい4月に
その日に歌ったことは、何故だか強烈に覚えていますが、父と話をしたことは覚えていません。そして、数週間経った4月に歓迎会があり、自宅に父から電話がありました。
「今から帰るから」
電話をとったのは、僕です。その電話を最後に、帰宅途中に事故にして、帰らぬ人となりました。
あれから、20年以上が経ちますが、口笛を聴くと当時のことを思い出します。
二人で笑いながら
優しく響く
あの口笛のように
僕も今では、2児の父です。できるだけ長い間、我が子と過ごせるように人生を楽しみたいと思います。
今日も読んでいただき、ありがとうございます。