
2月15日(土)に勤務校で授業研究発表会を実施しました。県内外から70名くらいの方に、参加していただきました。僕も、授業公開をしたので今日はその事について書こうと思います。
未来を育む森の村
4年生の社会科で授業を公開しました。この時期は、県内の特色ある地域を取り上げて学習しています。岡山県にある西粟倉村を学習してきました。これについては、こちらの記事を読んでください。
公開授業では、単元のまとめとして、西粟倉村の魅力を伝える4コマCMをグループで作成しているところを見ていただきました。このまとめ方は、前の単元である備前市伊部の時にも、行った方法です。なので、作り方自体は理解しています。伊部の時の作成はこんな感じです。
今回は、2つハードルを上げて、その代わりスペシャルゲストを呼びました。
①素材写真を増やす
西粟倉村では、20枚の写真をGoogleドライブを使って共有して、その中から4枚を選ぶように指示しました。伊部の時は、16枚だったので、選択肢を増やすことで、何を選ぶのか。グループで吟味させることを仕掛けました。
②選んだ写真の理由を説明する
なぜその4枚を選んだのかを、グループで発表してもらうことをこの授業で意識することに掲げていました。理由を説明することで、グループのこだわりやらしさが表出し、それを伝え合うことで、気づきが生まれると考えました。
③学生とのコラボレーション

勤務校は、大学に併設されているので身近に大学生が学んでいます。昨年末、僕が情報を集めている時に、大学のInstagramにおいて、津山市の町おこしテーマに活動しているゼミを発見しました。「この学生たちと、一緒に考えたら、面白いことが出来るのでは!?」という僕の直感で、ゼミを担当している先生に連絡を取り、授業の意図や内容をお伝えして、学生さんに当日授業に参加していただくことになりました。
事前に授業プランや使用しているスライドを共有していましたが、子供たちと会ったのはこの日が初めてでした。お願いしたのは、2点。
学生さんが教えるというよりも、グループのファシリテーターを頼みました。
イメージ通りの導入
このような仕掛けをして始まった授業です。
これまでの授業内容を子供たちとやり取りしながら、振り返るところからスタートです。
やり取りに、笑いを交えながら、僕はいつだって授業の入りは楽しくなるように考えています。そして、今日することの確認。また意識することである選んだ写真の理由を説明するということも明示しました。
ここで、スペシャルゲストの紹介です。軽く自己紹介をしていただき、グループに入ってもらいました。4コマCM作成スタートです。
ここまで、予定していた時間で授業が進んで行きました。
予想を裏切られる展開
写真選びが始まりました。各グループ、20枚の写真を見ながら、あれこれ話をしています。
これは入れたい。これは背景がいいんじゃない。学生さんも、「これは何の写真なの?」と子供たちに問いかけてくれていました。侃侃諤諤と盛り上がっていました。選択肢が増えたことで、悩んでいるグループもありましたが、少しハードルを上げたことは、良かったなと思いました。
活動を開始する前に、10分くらいしたら選んだ理由を説明してもらうからということを伝えていました。予定の時刻がきたので、写真選びをストップして、理由発表に移りました。
全部で6つのグループがあったのですが、理由をよく喋る。1枚ごとに、学んだことを詳しく説明するのです。まるで、自分が西粟倉村へ行ったかのように。びっくりしました。そんな具合に説明するものだから、全部が終わった時には、残り5分となっていました・・・。いい意味で裏切られました。「そんなに喋らんでもいいよ」と思いながらも子供たちの発表を聞いていました。内容に関しても、ノートを見るわけでもなく、西粟倉村で森を生かした取り組みをされている方のことを説明していました。
その場の判断が良かったのか
残り5分です。勤務校は40分授業です。
僕の中では、導入して写真選びまでが、15分。理由発表が全グループで10分以内。そこから、再び4コマCM作成に戻り、10分取って、残り5分で完成しているグループがあれば紹介したり、振り返りをしたりする流れでした。
ところが、予想外に子供たちが西粟倉村について熱く説明してくれたので、残りは5分。
授業の振り返りをするかどうか。
悩みましたが、流れとして、作成をして次の時間へ繋げることを選択しました。計画時間を超えてしまうことになりましたが、あの時無理やり振り返りをさせるよりは、CM作成をする方が良かったと今は思っています。
生き生きと喋る姿
協議会では、子供たちが西粟倉村について詳しく説明しているところが話題にあがりました。これは、僕自身予想していなかったことなので、教材と子供が合致するとあれだけ自分ごととして説明できるのではないかと伝えました。
教師がどんな教材を提示するのか。教科学習では、肝となる部分です。特に、中学年の社会科は地域教材を扱うので、それが顕著です。西粟倉村は、僕が取材して作った教材なので思い入れもあります。その思いが、子供にも伝わったのであれば、取材して教材を作ったかいがあります。