眼鏡のカガヤキ☆

眼鏡を通して見えるキラキラした日常をお伝えします。岡山で小学校の先生をしている僕が、授業実践や読んだ本・好きな音楽・子育てについてキラッと輝くことをお伝えするブログです。

ごんぎつね6場面-ごんの視点より-

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ごんぎつねの最後の場面です。

作者である新美南吉さんは、この場面だけ兵十の視点で物語を描いています。この前の授業では、本文通りに兵十の共感マップを作りました。

 

この授業では、同じ場面でもごんの視点から見ると、どうなのか。ごんの共感マップを作りました。4年前は、ここまでしていません。初めての試みです。

 

Another side

1つの文章を違う視点で読む。

人物に焦点を当てて作る共感マップだからこそ、視点の違いをはっきりさせて読むことができました。特に、「思う・感じる」の部分では、文章に書かれていないので行間から読み取る、想像する。読み取る力が、養われる読み方だなと思います。しかも、そこが可視化されるのが共感マップの強みです。


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兵十に最大限のことができた

ごんは、兵十に撃たれてしまう場面ですが、このような質問をしました。

ごんにとって、良かったことは何だろう?

  • くりを土間に置けたこと
  • 兵十にくりを置いていたのが自分だと知ってもらえたこと
  • 兵十に最大限のことができたこと
  • 兵十のおっかあに謝れたこと(死んだ後)

 

兵十が火縄銃でごんを撃ってしまった悲しい場面ですが、ごんの想いが兵十には伝わったという話に落ち着きました。また、兵十もくりや松たけを持ってきてくれていたのが、神様ではなくて、ごんであることが分かったことが良かったと挙げていました。

 

このように比較することで、互いの気持ちがすれ違っていたけれど、最後の最後には分かち合えたからこそ、青いけむりが余計に寂しさを表しているのだという意見があがりました。

 

学習のまとめに

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最後に授業で書いてきた共感マップを7枚に表紙をつけて、冊子を作りました。こうして、ごんぎつねの学びは終えました。

 

4年前の授業では出来なかった最後の場面をごんと兵十それぞれの共感マップを書くことができたことが大きな収穫でした。

 

人物の行動と感情を読み取り、読みをクラス全員で深めていく共感マップを使った物語文の授業。発問の質を高めることで、もっと進化。そして、更に深化することができることを今年度の授業を通して、実感することができました。

 

今日も読んでくださってありがとうございます。