眼鏡のカガヤキ☆

眼鏡を通して見えるキラキラした日常をお伝えします。岡山で小学校の先生をしている僕が、授業実践や読んだ本・好きな音楽・子育てについてキラッと輝くことをお伝えするブログです。

ちいちゃんのかげおくり③ひとりぼっちのちいちゃん

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目を覚ますと

ちいちゃんのかげおくりの第三場面です。

町が空襲に襲われ、何とか橋の下に避難できたちいちゃん。お母さんとお兄ちゃんとはぐれてしまい、寂しい気持ちで大勢の人の中で眠ってしまいました。

朝になりました。町の様子は、一変しています。煙が上がり、建物が燃えて、崩れてしまっています。

 

「これからどうしたらいいのだろう・・・」

そんな事を考えていたかもしれません。

 

すると、「ちいちゃんじゃないの?」

という声。何と、斜向かいのおばさんと出会ったのです。

 

おうちのとこ

おばさんに、お母さんやお兄ちゃんの事を聞かれて、ちいちゃんは「おうちのとこ。」と答えます。丁度、おばさんも家に戻ろうと思っていた所、ちいちゃんも連れて行ってくれることになりました。

 

もしかしたら、「お母さんやお兄ちゃんに会えるかも・・・」とちいちゃんは、思っていたかもしれません。

 

跡形もない家

戻ってみると、家は、空襲で焼け落ちてなくなってしまっていました。お母さん、お兄ちゃん、そして家まで失ってしまったちいちゃん。

第三場面において、ちいちゃんにとって困った事を考えた時に、おばさんに自分の状況を言えなかったことという考えが出ました。

 

そこで、こんな質問をしました。

「どうして、ちいちゃんはおばさんに自分の状況を言わなかったんだろう?」

 

  • 心配かけたくない
  • 迷惑かけたくない

 

このような意見が出ました。

 

ここから、僕は、揺さぶりをかけました。

「ちなみに、ちいちゃんって何歳くらいだと思う?」

すると、「3歳から5歳ぐらい」という考えが一番多かったです。

 

「それじゃあー、今で言うと、幼稚園や保育園に行っている女の子が、迷惑かけたくないとか心配かけたくないから、言えなかったんだろうか?」

子供たちは、ちょっと違うなぁと言った表情をしています。

「ちいちゃん、家に戻ってきてどんな気持ちだと思う?」

すると、多くの子供が手を挙げてくれました。

  • 悲しい
  • 寂しい
  • 不安

などなど・・・。すると、ハッと気づいたような表情をした女の子が、意見を言いました。

 

ちいちゃんは、何も言えないくらい悲しくて、不安だからうなずくしかできなかったんだと思う。

 

他の子供たちは、「なるほどー」という顔をしていました。

 

ひとりぼっちのちいちゃん

おばさんもいなくなってしまい、本当にひとりぼっちになってしまったちいちゃん。ざつのうに入れていたほしいいを食べる。防空壕の中で眠る。小さな女の子が、何とか生きている様子が三場面の最後には、描かれています。

生きていられることを良いことに挙げてくれていました。本当にひとりぼっちになってしまった三場面。いよいよ次は、クライマックスの4場面となります。

 

今日も読んでくださって、ありがとうございます。