読書術に関する書籍は、読んでしまいがちです。
これは、読書好きあるあるかもしれません。
「他の人はどうやって本を読んでいるのだろう?」
僕は、興味があります。特に、物書きの方々はどんな本をどのように読んでいるのか。そういう方が読んでいる本は、面白いのではないだろうか。
ジャーナリストである佐々木俊尚さんが、レギュラーで出演されているラジオ番組、ニッポン放送の「飯田浩司のOK!Cozy up!」で読み方に関する本を出版されたということが紹介されていたので、読んでみました。タイトルは、『現代病「集中できない」を知力に変える読む力最新スキル大全』です。
わたしは毎日1000本くらいの記事の見出しに目を通し、そこから「玉の記事」を見つけ出し、ツイッターとフェイスブックで、毎朝8時に無料でシェアしている。
佐々木さんが書籍だけでなく、ネット記事、SNSなど様々なメディアから情報を集め、整理し、アウトプットをする方法を惜しげもなく公開している1冊です。この本を読んで、僕が学んだことを3つ紹介します。
無意識の領域の「コビトさん」
たくさんのことを自分の中へインプットしても、それらを結びつけてくれるのは、無意識の領域だということです。斬新な発想や凄いアイデアは、論理で生まれてくるのではないのです。たしかに、散歩をしている時やお風呂に入っている時にふと思いつく経験をしたことがありますよね。そういう自分ではコントロールできない部分を、佐々木さんは無意識の領域の「コビトさん」と表現されています。
コビトさんは、自分では自由自在にコントロールすることはできませんが、自由に働けるように環境を整備することはできるそうです。その方法は、2つです。
- 仕事や生活に必要だが「コビトさん」にはノイズとなってしまう雑務を外部に追い出してしまう
- 「集中力を高める」というムダな幻想を捨て、より軽やかに「無意識の領域のコビトさん」と向き合う
まず、ノイズを外部に追い出す方法として、スケジュールやタスク管理は、コンピュータへ任せる。
そして、無理に集中しようとするのではなく、あえて「散漫さ」を逆活用することで、生産性を高める。マルチタスクの原理を日々の作業に応用していくことを薦めてくれています。
ギバーが得をする
佐々木さんが、毎日見つけた記事をSNSでシェアしている意味が3つあるそうです。
- 純然たるシェアの精神
- 情報を集める「精神的強制力」が生じる
- 過去に読んだ記事を見つけやすくなる
自分が選んで面白いと思った記事を、自分以外の誰かにも楽しんで欲しいという気持ち、人に惜しみなく与える人は、長い目で見れると、いい人間関係とどこかで見返りがやってくることがあるというわけです。また、よいアウトプットをするためには、インプットをきちんと続けなければいけない。そして、ツイッターで記事を紹介しておくことで、それを保存して検索できる仕組みを作っているそうです。
概念から世界観
名著を読む目標は、その作家の世界観を学ぶこと。
世界観をきちんと学ぶと、それは自分の知肉になる。本の中から言葉を拾う。そこから、作者はこの本で何を書こうとしているのかを考える、これが概念となります。その概念を繋いでいくと、自分なりの世界観がスケッチできるようになってくるそうです。
まとめ
僕の場合、ただいま絶賛、ニーチェの『ツァラトゥストラかく語りき』を読書会で読んでいます。この活動が、まさに概念を繋ぎ合わせて、世界観をスケッチしているようだなと思いました。
この本で紹介されている書籍やメディアサービスは、非常に便利なものです。僕も早速、本の紹介サイトをブックマークに入れてチェックする様にしました。
佐々木さんと同じにように読むのは、僕も含めて難しい人が多いのではないでしょうか。
ただ、どれか一つでも取り入れると、自分の読み方が大きく変わるだろうし、読み方が変わるということは、自分の中に入ってくる情報も変わります。それは、考え方にも大きく影響を与えることになるでしょう。変化こそ、人生を豊かにしていくのです。
そのきっかけを与えてくれる1冊であることは、間違いないです。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。