水曜日の夜に読み続けてきた『ツァラトゥストラかく語りき』を読破して、新たな本で始まった名著de読書会。
2ndシーズンに選んだ本は、内村鑑三著『代表的日本人』です。今回は、日本人の書いた本を選びました。内村鑑三のこともよく知らずだったので、まずは内村鑑三について調べてみました。すると、母校に関連するサイトを発見しました。
どうやら、内村鑑三の弟が、内村鑑三の勧めで関学へ進学し、英語教員をしていたようです。母校と少しばかり関連があることが分かり、尚更この本を読むことに意欲的になりました。
『代表的日本人』は、1908年内村鑑三による英語による著作です。西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の生涯が描かれた1冊です。世界に向けて日本人の精神を発信した。内村鑑三の想いが、ひしひしと伝わってきます。『武士道』にしろ、『茶の本』にしろ、当時の日本人の中には、自国のことを英語を使って伝えたいという熱い思いを持った人物がいたわけです。彼らの信念を感じるとともに、今の我々も日本に対して最も自信を持っていいもではないかということを考えさせられます。
代表的日本人1人目
「誰から読む?」
1ページ目から読もうとしない。この自由さが、名著de読書会です。目次を見た時に、僕がどんな人か分からなかったのが、上杉鷹山と中江藤樹の二人でした。中江藤樹のサブタイトルには、村の先生とついていたので中江藤樹から読み始めることにしました。
内村鑑三が、中江藤樹を取り上げたのは、西洋から入ってきた学校制度と昔の日本からある教育との違いを西洋へ発信したかったのでしょう。
中江藤樹とは
『代表的日本人』を読んで、中江藤樹を知ったので、日本史が詳しい方など内容については、ご容赦ください。
彼は、1608年に現在の滋賀県で生まれました。関ヶ原の戦いから年月が浅く、男たちの主たる仕事は、戦いにありました。彼は、祖父母の住む四国で育てられました。
幼い頃から優れた才能を発揮しており、11歳の時に将来の全生涯を決める大志を立てたようです。それは、孔子の『大学』から影響を受けました。
天子から庶民にいたるまで、人の第一の目的とすべきは生活を正すことにある。
孔子の言葉に感銘を受けて、自分の志を見つける。それを達成するべく、学び武芸に励む10代となりました。
やはり母は偉大
優しい祖父母が世を去り、父も失ってしまった22歳の中江藤樹。既に学問と品性により、名を高めていましたが、彼にとってたった一人の母は、何よりも大切な存在でした。
そこで、母親を自分のもとに呼び寄せます。藩主につかえるよりも母につくる道を選びました。その間、行商人となり、酒を売ってまわり、日銭を手にしていました。また、サムライにとって大切な刀も処分してお金を得て、生活をしていたようです。期間として、2年。中江藤樹にとって、生涯で最も幸福な時期であったようです。母のために自分の時間を費やすことが、何よりの喜びであったのでしょう。やはり、母は偉大な存在なのでしょうね。
さて、このような人物を世の中がほっておくわけがない。世の中が、中江藤樹を学者、思想家として必要としてきます。
この後は、後編で書きます。
知らなかったことを知る。
ワクワクする。
さらに知りたいと思う。
調べていく。
このサイクルがまわるのが、学びなのでしょう。ワクワクを感じられるかどうか。
中江藤樹の学者、思想家の生き方から学んでいきましょう。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。