自分の中で、社会科へ対する熱量が高まった今年度です。そのきっかけを与えてくれたのは、後輩が県の社会科部会の研究授業をすることに手を挙げたことです。
この組織は、大多数が公立・国立の先生方で構成されています。そのような組織において、私立小学校に勤務している僕たちが公開授業をする訳ですから、提案性のあるものにしたい。こういう気持ちで、授業を練ってきました。そのためには、もう一度社会科について学び直す必要を感じました。
幸い、今年度は社会科主任をしているので、校内で社会科を担当している教員と定期的に授業の意見交換を行なってきました。また、「社会科通信」を発行しました。僕が社会科について考えていることや本を読んで学んだこと、各学年の授業実践などを定期的に発信しました。
そして、社会科に関する研究発表会にも積極的に足を運びました。他の先生方の実践を見ることで、足元にも及ばず落ち込むこともありましたが、それが刺激となって自分でも社会科に関してレベルアップできたなと胸を張って言えます。やはり、インプットとアウトプットの質も量も高めることが、成長に繋がるのでしょう。
前置きが長くなってしまいましたが、学年末が近づいてきました。4年生の社会科では、今最後の単元である「外国とつながる倉敷市」を学習しています。
外国人観光客が多く訪れる倉敷市。
僕も年末に教材研究のために倉敷美観地区へ行きました。
そんな外国人観光客の方へ対応しているのが、観光案内所です。今週は、観光案内所とZoomを使ってインタビューを行いました。
そもそも、子供たちが観光案内所という場所を訪れたことがないということもよく分かりました。まずはスタッフの方に、観光案内所の仕事内容を説明していただきました。その後、子供たちの質問に答えてもらいました。
英語を使って、説明することが基本だということを聞いた女の子は、「私たちも英語を勉強しているから将来働くことができるかも」ということを言っていました。きっと、その子の中で自分の職業選択の一つに観光案内所というものが入ったのでしょう。実際に働いている方の話を聞くということが、子供たちにとって今自分たちが学んでいることと、どうつながるのかということを認識を持つ機会となるということがよく分かった瞬間でした。
教科書や資料集には載っていないことが、インタビューすることで得られる。話を聞くことの大切さに気づいてくれたら嬉しいなぁ。
社会科は、実社会のことを学ぶ教科です。だからこそ、声が聞ける「今」という時間は、できる限り繋げたいのです。そこの場所を訪れる、そこの場所の人に聞いてみる。繋げることで、学びがリアルになってきます。リアルになるからこそ、「これから」を考えていけるように思うのです。
だから僕は、そこへ行きたい。
行って見て話してそれを授業に落とし込む。
テクノロジーが進化しているから、直接行くのが難しいようなところでも、連絡をとってリモートでインタビューだってできます。
後輩が、研究授業をしたいと勇気を持って手を挙げてくれたことに本当に感謝しています。さぁ、次はこの喜びや楽しみを校内へ波及させていくことが僕の役割です。そして、校内だけじゃなくて、同じような考えをしている人と繋がっていきます。そんなグループを作る予定です。
今日も読んでいただきありがとうございます。