眼鏡のカガヤキ☆

眼鏡を通して見えるキラキラした日常をお伝えします。岡山で小学校の先生をしている僕が、授業実践や読んだ本・好きな音楽・子育てについてキラッと輝くことをお伝えするブログです。

ありの行列その2 令和2年度版

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ありの行列の授業の2時間目です。

1段落を読み解きました。

 

問いが成立する訳は?

前回の授業で、「はじめ・なか・おわり」に分けました。この1段落は、はじめの部分です。

説明文において、はじめの部分には、問いがある。文章を理解するうえで、問いが何か。そして、その答えは何なのか。そして、筆者の考えは、どうなのか。これを捉えられるかどうかが、文章を読み取れているのかという判断になります。所謂、テスト形式では、この辺りが問われてきますよね。

『ありの行列』では、はじめの部分は、1段落だけです。ここに、問いがある。しかも、4文です。問いを見つけるのは、簡単です。

何故、ありの行列はできるの?

これです。題名になっているくらいですから、容易に見つかります。例えば、こう問いかけるとしましょう。

この文章の問いは、何かな?

多くの児童が手を上げて、答えるでしょう。

でも、本当に大事なのは、その一つ前の文だと思うのです。何が書かれているかというと、

ありは、物がよく見えない。

これなんです!

この1文があるからこそ、行列ができるわけが謎めくのです。ここが、教科書に長い間掲載されている理由だと思います。4文だけど、問いを投げかける絶妙な文章構成。ここに尽きる。

文字数との勝負、小学生という読み手をいしきした構成。プロの書き手が、仕上げた文章の完成度を4文で感じることができるよね。

子供たちに、そう言ってこの授業は、終えました。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。