ニーチェの『ツァラトゥストラかく語りき』を読む名著de読書会の3回目です。
前回の内容は、こちらです。
今回読んだのは、こちらの3つです。
- 肉体を軽蔑する者たちについて
- 歓びの情熱と苦しみの情熱
- 青ざめた犯罪者について
10ページ程ですが、内容が難解でした・・・。3つの中から、「歓びの情熱と苦しみの情熱」の項目を紹介します。
ひとつの徳
我が兄弟よ。君がひとつの徳をもっていて、それが君自身の徳であるならば、それは何者とも共有できないはずだ。
「徳とは何だろう?」
この問いから対話を始めました。
前回読んだ項目に「徳の講座について」があったので、もう一度読み返してみたのですが、この項目では眠りついて書かれている感じでした。徳への理解は、この項目では深まらず・・・。2人で話をしながら、才能であったり欲求、欲望であるのがしっくりくるなぁと思いました。
ニーチェは、自分の持っている徳に名前をつけると、群衆と共有してしまうことになるので、避けるべきだと言います。大衆化するのではなく、高貴すぎるものであって欲しいと。さらに、自分の徳について多くを語らずに、みずからの徳をたたえなくてはならないと。
わが兄弟よ。好運にめぐまれたなら、君はひとつの徳を持つだけでいい。ならば、もっと軽やかに橋を渡っていける。
たくさんの徳を持つことは、素晴らしいことだけど、その分だけ重荷となる。確かに、幅広い才能や欲求は、自分を惑わせます。ひとつを大切にしていく。それを愛する。大事なことです。
今回の学び
ニーチェの言葉を声に出して読み、話をしながら内容を理解していく。ひとりで読んでいるだけでは、分からない、いや読み飛ばしていく所を、相手がいるから対話して理解していく。難解な箇所程、互いの考えを交わし、自分達の解釈を固めていく。これも読書の楽しみですよね。こうやって、共通言語を創っていくんだな。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。