ようやく、夏期休業に入りました。台風の進路が気になるところですが、関西へ帰省する予定です。昨日は、京都へ行って来ました。岡山から新幹線で行ったのですが、新幹線も凄い人。
自由席でも座れると思っていましたが、駅の電光掲示板の予約状況を見ると、かなり混雑していたので、指定席を取りました。1人の移動だったので、何とか席が取れました。ホームにもたくさんの旅行者の方がいました。外国人の旅行者の方も多く見られました。特に京都に着いたら、欧米の旅行者がたくさんいました。さすが京都です。賑わいが、コロナ前と同じかそれ以上になっているような感じでした。
それにしても京都に行ったのは、15年振りくらい。おそらく佛教大学のスクーリングで通ったのが最後のような気がします。実家が関西なので、神戸や大阪へは足を運びますが、京都へ行く機会が少ないので久しぶりでした。
社会科フェスin京都大会
「仕事が休みの間に、参加できる研修はないかなぁ」と探している時に見つけたのが、社会科フェスin京都大会でした。筑波大学附属小学校の由井薗先生の授業実践、京都大学の石井先生の話を伺えるのに加えて、参加者の方と授業実践の交流会という内容。
普段は、本を読んだり、指導書を見たり、ネットで検索しながら授業準備をしていますが、長期休みは、その世界のスペシャリストの方の話を直接伺える機会があるので、非常に刺激になります。オンラインでは感じることが出来ない空気感を肌で感じることができるのが、対面研修の良さですね。
インパクトのある教材
由井薗先生は、「災害からわたしたちを守る政治」という単元の授業実践を紹介してくれました。舞台は、岩手県釜石市。2009年に完成した世界一の防波堤。何が世界一なのかということを考えていく中で、防波堤への関心を高めていきます。そんな防波堤が、2011年3月11日に発生した地震によって、壊されてしまう。津波によって、町に大きな被害を及ぼしました。
復興していくにあたり、津波によって壊されてしまった防波堤も復旧されることになります。
もとと同じ高さの防波堤に。
由井薗先生は、この防波堤を切り口に市民、市や県の自治体職員、国の役員など様々な人の立場を考えさせて、「復旧された防波堤を釜石の人たちは納得したのか」ということに迫っていました。
4年生で学習する、自助・共助・公助という考え方。そして、防災から減災へ。これらの知識をもとに、多角的な視点で、復旧された防波堤について考えている様子が、紹介された振り返りからよく伝わってきました。
ここまで、社会的事象を自分ごととして捉えて考えることが出来ている姿に驚きました。お話だけでは分からない部分もありますが、もっと子供たちがのめり込めるような展開をつくっていく必要を感じました。
見えている世界
京都大学の石井先生は、「授業づくりの楽しみ方と深め方」をテーマにお話してくださりました。石井先生は、まず参加者に問われました。
「授業を見るときに何を見ますか?」
参加者からは、子供の様子や発言、板書など意見があがりました。石井先生が授業を見るときに大切にされているのは、3つだそうです。
- 子供の表情
- 子供の手元
- 動詞
「動詞」とは、何をしているのか。話し合っている場面で、ある子は一生懸命教科書をめくって調べている。また、ある子は、自分の考えを隣の子に伝えている。というように、動詞で見るそうです。小学校の授業の場合、活動あって学びなしという言葉があるように、こなすだけになってしまうこともよくあります。
繰り返し述べられていたことは、子供のことが見えているのかということです。同じ場面を見ていても、経験によって見えている世界が違う。これは、よく感じることです。後輩にもこの話をしています。見えるようになるには、まず見るポイントを定めて、意識的に見るようにすることが大切です。という僕自身もまだまだ見えていないことばかりなので、背筋が伸びるお話でした。
「授業は、学びへの入り口」という言葉がとても響きました。授業で、子供たちの関心を高めていく。そんな授業をしたいと思います。
熱い想いを聴きながら
第2部では、グループに分かれて参加者同士で話をしながら、互いの実践を紹介し合いました。小学校だけでなく、中学校の先生も参加されていたので、全国様々な学校の実践を聞くことが出来ました。毎時間、「社会科通信」を発行されている中学校の先生の通信を見せていただきました。ご自身は、授業の振り返りを兼ねて作成されているとお話されていましたが、とても僕には出来ないなと驚きました。小学校の先生の場合、自分で様々な場所に足を運んで教材を発見されている方がやはりたくさんいらっしゃるなと感じました。1時間程度でしたが、もっと話をしたいなと思う時間でした。
ここで貰った刺激を、良かったなぁで留めるのは勿体無いので、文章で残すことにしました。
2学期からも楽しい社会科授業をつくって子供たちと一緒に学んでいきたいです。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。