眼鏡のカガヤキ☆

眼鏡を通して見えるキラキラした日常をお伝えします。岡山で小学校の先生をしている僕が、授業実践や読んだ本・好きな音楽・子育てについてキラッと輝くことをお伝えするブログです。

お陰じゃない

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3月になると思い出す話があります。

僕は、小学校6年生担任を多くさせてもらっています。僕が関わった子供たちは、中学受験を経験している子供が殆どです。

 

試験に合格した子供と保護者は、決まってこうのようなことを言ってくれました。

「先生方の指導のおかげで、合格することができました。ありがとうございます。」

 

若かりし時の僕は、その言葉を喜んで受け取り、自分は凄いと勘違いしていました。俺が、教えて合格させたくらいの勢いです・・・。

 

ある時、僕の先輩が学年集会で子供たちに話をしました。試験が始まる前なので、2学期末でした。

 

これからは、入試が始まり、君たちは、合否を貰います。先生たちは、全員第一志望に合格して欲しいと願っています。ただ、現実には、それは難しい。残念ながら、不合格する人もいます。その時は、自分のせいではありません。その学校と縁がなかったということです。先生たちのせいにしてもらっても構いません。また、合格した人は、決して先生のお陰ではありません。自分の頑張りや努力が実を結んだのです。

 

この言葉聞いて、自分が恥ずかしくなりました。俺が頑張ったから、この子は合格したんだ。そんな慢心な心を持っている自分に。

合格をしたのは、紛れもないその子の取り組みです。頑張った自分を認めることを伝えないといけない!

 

そんなことを歌った曲があります。

先週、車を運転していたらラジオから流れてきたので、嬉しくなってずっと聴いています。

 

the pillows/Funny Bunny

キミの夢が叶うのは
誰かのおかげじゃないぜ
風の強い日を選んで走ってきた

 

自分の努力を認めてくれる素敵な曲です。

僕が節目ごとに聴きたくなる1曲です。

我が子、クラスの子供たち、後輩を認められる人でありたいと思います。

 

今日も読んでいただきありがとうございます。

Funny Bunny

Funny Bunny



 

 

 

学年主任として意識していること

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今年度は、学年主任をさせていただきました。

学年主任をするには、これで4回目です。

学年主任をする時に、意識して3つのこと紹介します。

 

①オープンにする

小学校の場合、学年主任もクラス担任をすることが多いです。「主任の先生は、何をやっているのだろう?」特に若い時は、気になります。僕も気になっていました。でも、学校の先生って、手の内を隠す習慣があるんですよねぇ。

 

小学校の場合、殆どの授業を担任が行うので、隣のクラスは、何をしているのか分からない。そんなことは、ざらにあります。技は盗め。確かに、そうなんですけど、時代錯誤です。ベースとなる力は、教える。費用対効果を考えると、若手育成にはその方がいい。

 

僕は、どんな授業をするのか。どんな板書をしたのか。オープンにしています。見学したいなら見に来ていいよ。

毎回自分が納得している授業をしているわけでもないですが、見たいならいいよと言いています。

 

役立つこともあるだろうし、そうでないこともあるだろうけど、隠す必要はないと思っています。そんなことよりも若手がどうやったら成長するのか。そこが大事だと思っているので、余すことなく公開しています。

 

②引き出す

「何をしたい?」「どうしたい?」などよく質問します。学年のことやクラスのこと、行事のことや授業のことなど根幹に関わることに関しては特にです。どんなことをしたいのか。なぜそうしたいのか。どのようにするのか。打ち合わせをしながら、考えを聞いていき、一緒に組み立てていきます。時間が掛かってしまうこともあります。

 

側から見ると無駄な時間に思われてそうですが、コミュニケーションの質と量が、人間関係に大きく影響を与える。チームとして機能するには、相手の思いや考えを知っておく。そのために、僕はたくさん質問します。

 

③姿を見せる

教師は、クリエイターであり、ファシリテーターであり、パフォーマーである。

最近、僕がよく思っていることです。授業というコンテンツを創り出し、授業の中では子供たちの考えを引き出したり、調整したりしてある方向に導く。教えたり、説明したり、時には文章を書いて相手に伝えたりと多様な業務を行うことが求められます。

 

その多様な業務の全てを教員がする必要はなく、外部など任せていくなど仕事内容を精査していく必要は多いにあります。そういう面での働き方改革は、大いに賛成です。

 

ただし、僕たち教師の最大の仕事は、授業です。授業作りに関しては、手を抜いてはいけない。より良い授業にするために、自分自身が学ぶ。そして、やってみる。僕も試行錯誤している姿を見せるようにしています。

 

まとめ

働き方改革により、早く帰宅しよう。

それは、そうですけど、「早く帰ること」が目的ではない。教師という仕事に、働きがいを感じながら働く。働きがいを考えるような取り組みをしていく必要がある。僕たち先生が、働きがいを感じながら子供たちと学校生活を送る。

まずは、自分自身がそんな教師でありたい。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

 

「べき」と向き合う

年度末となりました。

自分の一年間を振り返ってみませんか。

学校の先生。

普段は、日常業務があって、なかなかできませんが、多くの学校では休校となっていると思います。例年よりは、時間にゆとりがあるはずです。この時間を活用して、次年度により成長していきましょう。

 

自分の価値観を意識する

人は、価値観の塊です。

言い換えると、べきに覆われています。

それは、良いことでもあり、悪いことでもあります。そして、価値観の多くは、無意識であることです。今日は、自分の価値観を意識することにしたいと思います。

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することは、至って簡単です。

自分が大切だと思っているべきを5つ書き出す。

これだけです。付け加えると、優先順位の高い順番に書くことです。

これで、自分が大切にしていることが見えてきますよ。やってみてくださいね。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

見る前に跳べ

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「○○をやってみたいんです!」

「どうしたら、できますか?」

このようなことを相談されることがあります。

細かく話を聞くことが多いですが、結論から言えば、これにつきます。

何かやってみましょう!

行動をしないと変化は、起きません。

まずは、動く。

動いた結果、どうなったかを検証する。

いい方向なら、続ける。

良くない方向なら、変えてみる。

何事もこれの繰り返しです。

そうしていく中で、自分の形が見えてくる。

そうやって、自分の課題を一つずつクリア。

レベルアップすることが、成長となるのです。

 

まずは自分に正直

「何かをする。」と決めた時、それは自分に約束していることになります。最初のステップは、自分との約束は守ろうだと思います。自分自身との約束を守れない人が、他人との約束を守るのは難しい。3日坊主で終わったら、また始めたらいいと思います。とにかく、決めたことは、断続的にでも一定期間続けていく。諦めたら、そこで終わります。

 

志は大きく

何かの資格に合格したい。

これは、成果目標です。

そこから、一段上がった目標を立てましょう。

この場合、資格を取って何をしたいのかということになります。これを意義目標と言います。

意義目標がないと、数値などのノルマに追われてしまうことになります。夢は、大きく。

意義がないと続きません。

 

まとめ

意義目標を立てて、それを達成するためにやってみる。「やってみる」という反応速度を高めていきたいですし、僕が教えていく子供や後輩にも、その大切さを伝えていきます。

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

休校になって見えてきたこと

3月2日から全国の多くの学校が、休校となっています。そのため、先週末は怒濤のような1日となりました。少し落ち着いてきたので、今日までのことを振り返りたいと思います。

 

荷物を持ち帰らさないと・・・

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2月28日は、プリントを配布したり、荷物の片付け、教室の掃除に追われました。

荷物を持ち帰らさないと

何とか荷物の整頓をして、子供たちは両手に大荷物を抱えて帰ることになりました。急に言われて困るのは、子供たちです。大人の事情で振り回して、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

 

最終登校日は、学習発表会

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2月29日は、学習発表会でした。

最終登校日が、学習発表会。

終わりとしては、良い締め括り。

開催するかどうか考えて、時間短縮や参加人数に制限を設ける、体育館を準備時間に換気するなどの工夫を行い、開催しました。

担任をしている3年生は、英語劇「Puss in Boots」と合唱「翼をください」・合奏「明日はきっといい日になる」を発表しました。2月に入ってから、練習を積み重ねてきた成果を発揮できた発表となりました。本当は、学期末に向けてこんなことをしようと計画していたことがあったのに・・・。僕も子供たちも強制終了のボタンを押されてしまったような気持ちで、終えてしまったのが、心残りです・・・。

 

テクノロジーを活用

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3月2日から休校になりました。

勤務校では、SeeSawというアプリを導入しています。「授業向けインスタ」と言われており、今年度から導入しています。

このアプリを活用して、今週は授業を撮影してクラスの子供たちに配信。やったものを写真で撮ってメッセージで送ってもらう。こうやって、学びを続けています。

 

初めての取り組み。

子供たちは新しい学びの方法。

 

教師も子供も新しいことにチャレンジできた1週間でした。可能性がまだまだるので、ワクワクしています。

 

文科省も、子供たちに向けて学びに役立つサイトをまとめて紹介してくれています。また、様々な企業や各種団体が、それぞれのコンテンツをこの期間無料で公開しています。

 

今まで知らなかった教育サービスが、受けられる。学び方を親と子供と先生が、考える。受け身だった学びが、授業以外でも主体的に学ぶ子供を育てる契機となりそうな気がします。

 

もちろん、感染予防は大事。

手洗いやうがい、適度な運動。

免疫力を高めること。

ただ、学校に行けない。

時間を持て余して、することがない。

 

ないもの探しばかりをするよりは、今の状況で自分には何ができるか。そこに力を注いでいく。

 

おもしろきこともなき世をおもしろく

すみなしものは心なりけり

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

 

授業はセンスで良くなる

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「つまらない感じの授業になってしまった。」

若手が、授業をした振り返りに書いていた一文です。この文に、ドキッとしました。

授業レポートを読んだ僕が、思ったことは、これです。

「彼女は、授業センスがある。」

つまらない授業をする先生が、授業センスがある。これだけだと、意味が分かりませんよね。

今日は、授業センスについて掘り下げます。

 

授業はセンスなのか問題

以前、このような記事を書きました。

授業は、センスではなく、技術なのだ。

技術なのだから磨けば、上手くなる。

大事なことは、自分が楽しいと思える授業を展開すること。2年半前に書いた記事です。この考えは、今も変わりません。しかし、授業力を向上するには、センスも必要である。この所思うようになったことです。

 

それは、改善していけるセンスです。完璧と思える授業なんて、そうそうできません。僕は、会心の一撃のような授業なんて、年に1回できるかどうかです。

 

残りの授業は、「こうしていれば・・・」と思うものばかりです。この感覚が、誰に授業を見てもらった時に一致する。それは、自分の授業を俯瞰して見ることができると言えるのです。

 

年齢が上がるにつれて、アドバイスを貰える機会も減ります。そうすると、若い時に、自分の授業を客観的に分析できる力を養う必要が生まれてきます。これは、自分の授業を録画すれば、すぐに分析できます。

 

自己分析と他己分析が、近づける人。

これが、センスがある人。

僕は、そのように見ています。

 

センスがあるから課題が山積

実は、先週の授業でも彼女自身が上手くいかなかった点を振り返りに記載していました。それを読んだ僕は、彼女にアドバイスをしました。

今週の授業では、そのアドバイスを生かして見事に改善していました。しかし、また課題が見つかりました。そうなんです。

センスがある人は、常に課題が山積なのです。

それでも、一つひとつクリアしていく。だから成長していくんです。

 

自分が成長させてもらっている

若手にアドバイスをする。

若手の授業力が向上していく。

実は、僕自身も指導力や授業力が上がってるのです。誰かに伝えることは、自分にもプラスになっています。本当に、この1年は大人に教えるスキルが、ぐっと伸びました。

 

若手の指導は、やりたいことでしたが、力を伸ばす方法を増やさないと、若手への指導も散々なものになっていました。

 

「できること」を増やすには、「やるべきこと」をやる、地道な積み重ねが大事

山田ズーニー『大人の小論文教室。』のあとで

 

試行錯誤しながら、若手の指導にあたってきた1年、できることが増えたなと実感しています。

 

今の楽しみは、若手が、行事でメインで指導できるようになってきたことです。自分よりも若い世代が、イキイキと働ける職場をつくっていきたいです。

 

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

 

魔法の行事作文ワークシート【後編】

魔法の行事作文ワークシートの続きです。

これは、下書き段階です。

 

体験したことを整理すること、体験を通して自分の感情の変化を表現すること、そして次に繋げることができるのが、魔法の行事作文ワークシートの良さです。

 

これをもとにして、言葉を磨きます。

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言葉を工夫しよう

下書きから清書へ移る前に、どんな指導を入れるか。ここで指導がないと、下書きの意味は薄れてしまいます。

この授業で、僕が指導したことは、言葉を工夫しようです。至ってシンプルなことですが、内容はそうでもないんですよ。

「工夫って何するの?」

めあてを示して、めあての内容を子供に問うのです。特に、よく使う言葉に関しては、その授業での定義を確認します。普段何気なく使っている言葉こそ、共通認識を持った方が良いのです。自分の普通と、他人の普通は違うのです。

さて、この授業における工夫とは、いつも使わないことをするということになりました。

 

制限があるから思考する

工夫を促すために、ルールを決めました。

今回は、4つです。

  1. 「〜と思いました。」を使わずに気持ちを表現する。
  2. 間接表現を使う
  3. 火の様子を音を使って表す

 

「〜と思いました。」を使わない。これだけでも子供にとっては、厳しいルールです。気持ちを表現するのに、「楽しいと思いました。」とか「またやりたいと思いました。」などが使えないのです。だから、考えないといけない。

楽しい気持ちを別の表現で表す。比喩や例えを使うようになります。これは、間接表現も同じです。七輪で焼いたお餅を食べて、美味しかった。単に美味しいで味を表現するのではなく、焼けたお餅の様子を描いたり、口にした時の食感などで美味しさを表現する。

このように、制限を設けることで自分の内にある言葉を総動員して表現することになります。

これが、表現を高める、語彙を増やそうという気持ちにさせるのです。

 

子供たちには、お餅の美味しさを「食レポに書いて。」と言いました。彼らには、こういう表現の方が伝わりやすい。

お箸でお餅を掴むと、ビョーンと伸びた。

口に入れると、お餅の甘さに包まれた。

このような表現が、小学3年生でするのです。

いつも使わないことをさせると、意識するので言葉の感覚が鋭くなるのです。

 

まとめ

その他にも、火の様子を擬音語を使うこと、

題名を工夫するなどの制限を設けました。

制限という名の枠を設ける。

「枠があるからこそ、越えてみたい!」というチャレンジ精神をくすぐるような手立てが、必要なんです。

今日も読んでくださってありがとうございました。

 

単に書き続けていたって、伝える対象がいない人では、これらの活動は、効果的でない。

まずは、読み手を意識して書く。これが、はっきりするとグッと文章は、引き締まります。

そして、制限。今ある言葉をかき集めることで、確実に語彙力がアップしています。国語も英語も同じです。