自分の授業を振り返るために、各授業の事を記録しておきます。これを読んだ方の少しでも参考になるように。授業スライドも公開します。
さて、4年生の社会科、2学期最初の単元は、「自然災害から人々を守る活動」でした。9月は、防災月間ということで、タイムリー内容です。さらに、今年は関東大震災から100年という節目であり、自然災害の事を考える題材が揃っていると考えました。故に、僕自身自治体のHPなどを調べ尽くして、題材を集めて授業を組み立てました。
①岡山は晴れの国じゃないの!?
「岡山県って晴れの国じゃない?」
子供たちは、岡山=晴れの国ということを知っています。雨が少ないから、災害もそんなにない。しかし、この単元では、災害から守ることを学習するという矛盾があるのです。
1時間目では、過去に岡山県で起こった主な自然災害について学びました。資料によると、台風などによる被害が多いということが分かりました。晴れの国だけど、災害は起こる。それでは、災害に向けてどんなことを取り組んでいるのだろうという疑問を持たせながら、1時間目は終えました。子供たちには、これからどんなことを調べていきたいのかを振り返りで書いてもらいました。
②学校の周りはどうなっている?
晴れの国岡山でも自然災害が、数多く発生してきたことを学んだ前回。2時間目では、もっと身近な自分たちの学校の周辺の様子を調べました。ハザードマップを見ながら、災害が発生した時に、学校周辺はどうなってしまうのか。また、海に近い地域との違いはどこにあるのかを調べました。とにかく、岡山では水害が多い。ハザードマップを見ると、浸水してしまう地域がたくさんあることが分かりました。
学校は、岡山の大きな川の一つである旭川に近いために、水害が発生すると危険であることが、良く分かりました。しかし、海に近い地域に比べると、避難所や避難場所が少ないということが、地図を比較することで顕著となりました。
「水害に対して、何も対策をしていないのだろうか?」
そう問いかけると、そんなことはないという子供たちからの返答。それでは、誰がどんなことをしているのかを調べていくことにしました。
水害から私たちの命や暮らしを守るために、誰がどのような取り組みをしているのだろう。
これを学習問題としていくこととなりました。
この授業の最後には、学習問題に対して、予想を立てて終わりました。予想は、「ふきだしくん」を使ってクラスで共有しました。
③市や県は、どんなことをしてる
子供たちの予想を分類することができました。
- 国や企業が取り組んでいること
- 市や県が取り組んでいること
- 家族や地域が取り組んでいること
「weathernewsが、天気予報を配信している」というような予想もあったりして、子供たちはよく知っているなぁと感心しました。
子供たちに、予想を紹介したうえで、この3つのことを調べていくことに決まりました。
3時間目では、岡山県や岡山市がどのようなことに取り組んでいるのかを副読本を読みながら、調べました。
掲載されているインタビュー記事から必要な情報を読み取ることも読解力が大きく関係しているなと思います。資料を読み取る練習が、読解力を養うことに繋がると考えているので、音読して黙読して線を引かせてということを繰り返して行っています。
調べてみると、県も市も災害発生時には、災害対策本部を設置して対応すること。災害に関する情報や防災に関する情報をホームページやパンフレットで市民に発信していることが分かりました。県の場合は、自衛隊や赤十字などの組織と連携を取って行動していること。物資に関しては、国から届いたものを県が振り分けて、市が各避難所へ届けることが分かりました。
前半のまとめ
導入の部分で、子供たちの考えとズレる資料を提示するや学習問題が生まれるような流れを作ること。そして、学習問題に対して、自分の考えを全員が持つことが、その後の授業に前向きに取り組むことにつながると思いました。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。